猫が教えてくれた、言葉のいらない愛

愛くるしい姿とゴロゴロ音に、心がほどけるひととき

以前、出張で音叉ヒーリングに伺っていた頃のことです。

あるご家庭で、可愛い猫ちゃんが迎えてくれました。

「普段は、家族以外の人が来ると隠れてしまうんですよ」

そう伺ったのですが、その日は最初から最後まで、私のそばにいてくれたのです。

音叉を響かせている間も、そっと寄り添う猫ちゃん。

まるで、一緒に大切なご家族を見守っているようでした。

帰り際、私をじっと見つめるその眼差しに、

「この方を、どうかお願いしますね」

そんな想いを感じ、胸が温かくなったことを覚えています。

言葉で伝えられたわけではありません。

けれど、言葉がないからこそ、心にまっすぐ届くものもあるのですね。

*

猫ちゃんの、無防備な寝顔。

気持ちよさそうに伸びをする姿。

そっと近づいてきて、身体を寄せてくれる瞬間。

ただ「可愛いなぁ」と眺めているだけで、思わず笑顔になることはありませんか。

悩んでいたことから少し離れ、気づけば、ほっとひと息ついている。

そんな時間も、自分の心を整えるひとつの方法なのだと思います。

そして、猫ちゃんといえば「ゴロゴロ」という音。

実はこの音には、25ヘルツ前後の低い振動が含まれています。

ヘルツとは、1秒間に何回振動するかを表す単位。

猫のゴロゴロ音に含まれる周波数と、

身体の回復に用いられる振動との共通点に注目した研究もあります。

それだけで人のケガが治るというわけではありませんが、

あの小さな身体から、低く響く音が生まれていると思うと、少し不思議ですよね。

そばでその音を聞きながら、ぬくもりを感じる。

「なんだか落ち着くなぁ」と思えたら、その感覚を大切にしてみてください。

私には、猫ちゃんが小さな「天然の音叉」のようにも思えるのです。

*

心が疲れているときは、何か役に立つことをしようとしなくても大丈夫。

猫ちゃんがそばに来てくれたら、その子のペースに合わせて、そっと撫でてみる。

少し離れた場所で眠っていたら、その愛くるしい姿を眺めてみる。

それだけで十分な日もあります。

「ちゃんとしなきゃ」

「早く元気にならなきゃ」

そんな想いを少しお休みして、ただ一緒に過ごす。

何も聞かず、答えも求めず、そこにいてくれる存在に、救われることもあるのですね。

私は、こうした小さな命を通して、目には見えない愛を感じることがあります。

「あなたはひとりではありませんよ」

そんなぬくもりを届けてくれる、天からの使いなのかもしれない。

あの日の猫ちゃんを思い出すと、そんな気持ちになります。

愛は、特別な言葉や大きな出来事の中だけにあるものではないのでしょう。

そばで眠る姿に笑顔になること。

やわらかなぬくもりに、ほっとすること。

そんな何気ないひとときにも、愛は息づいています。

疲れた日は、そのぬくもりに少し甘えてくださいね。

今日、ほんの少しでも「可愛いな」「心地いいな」と感じられる時間が、あなたの心に訪れますように。