年齢も国境も越えて、あの頃の私に出会う時間
学生の頃から大好きだった高中正義さんのライブに、初めて行ってきました。
会場に着いて、ふと目に留まったのは、おひとりでいらしていた、少し背中の丸くなったご年配の女性。
「あれ? この方も高中さんのライブに?」
一瞬そんなことを思った私ですが、ライブが始まると、その小さな思い込みは吹き飛んでしまいました。
ステージから届く、パワフルなギターの音。
70代の高中さんのエネルギーに、私もびっくり!
客席を見渡すと、70代、80代と思われる方々も立ち上がり、身体を揺らして楽しんでいるのです。
好きな音楽を前にしたら、年齢なんて関係ない。
「楽しい!」という気持ちが、そのまま身体からあふれているようでした。
高中さんは、海外でも音楽が広まり、ライブをしに行ってきたことをお話しされていました。
海外公演のチケットが取れず、日本まで聴きに来る方もいらっしゃるのだそう。
確かに、会場には若い海外の方もたくさん。
私の前の席にいた若い男性4人も、踊りながら思いきり楽しんでいました。
生まれた国も、年齢も、性別も違う。
それでも、同じ音に笑顔になり、同じリズムに身体が動く。
音楽って、私たちがつくっている枠を、軽やかに越えてしまうんですね。
そして、懐かしい曲が流れた瞬間。
私は、学生だった頃の自分に戻っていました。
まるで、音楽というタイムマシンに乗ったように。
「ああ、この感じ。私、この音が大好きだった!」
あの頃のときめきが、今の私の中によみがえってきました。
ここで、音について少しだけ。
音の正体は、空気などを伝わる振動です。
その振動が1秒間に何回繰り返されるかを「周波数」といい、音の高さに関わっています。
音楽は、さまざまな周波数の音に、リズムや音色、メロディーが重なって生まれるもの。
だから、数字だけを気にするよりも、
「この音、好きだな」
「聴いていると、ほっとするな」
という自分の感覚も大切にしてほしいのです。
また、懐かしい音楽が、その曲を聴いていた頃の記憶や気持ちを呼び起こすことは、研究でも確かめられています。
あの頃に戻ったように感じたのも、音楽と記憶がつながっていたからなんですね。
もちろん私も、踊りながら楽しみました。
もう、めちゃくちゃ幸せでした(笑)。
高中正義さん、素敵な時間をありがとうございます。
もし今、考えごとで心がいっぱいになっていたら。
今日は、昔好きだった曲を一曲だけ、聴いてみませんか。
心地よい音量で、座ったままでも大丈夫。
指先でリズムを取ったり、少し身体を揺らしたり。
懐かしい気持ちが浮かんだら、そのまま味わってみてください。
元気を出そうと頑張らなくても、
「あ、私、この曲が好きだった」
と思えるだけで十分です。
誰かのために頑張ってきたあなたにも、
自分の「好き」を楽しむ時間があっていい。
今日の一曲が、あなたの心に少し余白をつくり、
小さな喜びを思い出すきっかけになりますように。