悲しみの中では、受け取れない時もある

心が閉じているのではなく、今は自分を守ることで精いっぱいなのかもしれない

久しぶりに、ある女性に会いに行きました。

その日は音叉ヒーリングをしながら、たくさんのお話をしました。

彼女の胸の中には、悲しみや後悔、自分を責める気持ちがいっぱいに詰まっていました。

「どうして私はいつもこうなるんだろう」

怒りのような感情が湧いてきたかと思うと、涙がぽろぽろとこぼれてきます。

そんな彼女を見ながら、私は改めて感じました。

人は深い悲しみの中にいる時、誰かの言葉を受け取る余裕さえなくなることがある。

どんなにたくさん学んでいても、

どんなに頭では理解していても、

心のエネルギーが枯渇している時には、

「こうした方がいいよ」

「大丈夫だよ」

そんな言葉さえ、心まで届かないことがあります。

それは、その人が頑固だからでも、素直ではないからでもないのだと思います。

今はまだ、受け取るための心のスペースがないだけ。

だから私は途中から、無理に何かを伝えることをやめました。

今じゃないんだな。

そう思ったからです。

人にはそれぞれ、自分で気づくタイミングがあります。

そのタイミングが来るまで、そっと見守ることも愛なのだと思います。

ご主人から感じた、温かなもの

彼女が涙を流していた時でした。

リビングにあるお仏壇の方から、

「よろしくお願いします」

そんなご主人の声のような感覚と、とても温かな波動を受け取りました。

私は普段、家族とは別れ際に必ずハグをします。

でもクライアントさんや友人に、自分からハグをすることはほとんどありません。

ところがその日は、帰り際になぜか自然に彼女をぎゅっと抱きしめていました。

自分でも驚くくらい、温かく、強く。

後になって、

「あの温かさは、ご主人からのものだったのかもしれないな」

と感じました。

彼女にも、何か伝わっていたらいいなと思います。

お仏壇に手を合わせた時には、

彼女が頑張っている姿も、

立ち止まっている姿も、

「私には何もできない」と自信をなくしている姿も、

ご主人はずっと変わらず見守っている。

そんな映像が浮かんできました。

悲しみがなくならなくても、人は軽くなれる

大切な人を亡くした悲しみは、

「これをしたら消える」

というものではないと、私は思っています。

私自身も、大切な人を見送ってきました。

悲しみがすべてなくなったわけではありません。

それでも今の私は、

選ぶことも、

決めることも、

行動することも、

以前よりずっと軽くできるようになりました。

悲しみを抱えていても、笑っていい。

幸せになっていい。

新しいことを始めてもいい。

時には立ち止まってもいい。

二歩下がったっていい。

「これも私なんだもん」

そうやって笑える日が少しずつ増えていけば、それで十分なのではないでしょうか。

「受け取る」ということ

スピリチュアルなことをたくさん勉強することも素敵です。

瞑想をしたり、自分を整えたりすることも大切です。

でも時には、知識より先に、

心を無防備にしてみること。

「私は今、悲しい」

「本当は寂しい」

「怖い」

「助けてほしい」

そんな自分の気持ちを、良い悪いで判断せず、そのまま認めてあげる。

私はそれも「心を開く」「オープンマインドになる」ということだと思っています。

何か特別なことをするというより、

自分の中にある力を少し抜いて、

受け取るための余白をつくってあげる。

ラジオの周波数を合わせるように、

心が静かになった時に初めて感じられるものもあります。

大切な人とのつながりも、そんな静かな瞬間にふっと感じられることがあるのかもしれません。

「受け取っていい」と、自分に許可を出す

深い悲しみの中にいると、

「これではいけない」

「もっとこうならなければ」

「私はまだできていない」

と、自分をジャッジしてしまうことがあります。

でも、できる自分も、

できない自分も、

どちらも自分です。

まずは自分が、自分のいちばんの味方になってあげること。

そして、

「私は幸せを受け取っていい」

そう自分に許可を出してあげてほしいと思います。

今回の時間は、スピリチュアルカウンセリング、音叉ヒーリング、そしてグリーフケア。

どれかひとつというより、必要なものが自然に流れ込んでくるような時間になりました。

そして後日、彼女から連絡が届きました。

「インナーチャイルドが解放されて、心穏やかになりました」

その言葉を読んだ時、私はとても嬉しくなりました。

あの日、私の言葉がすぐに届かなかったように感じても、

彼女の中では彼女のペースで、ちゃんと何かが動いていたのかもしれません。

そして、この出来事は私自身にも大切なことを気づかせてくれました。

今、私のところへ来てくださる方々が、受け取ったメッセージをそれぞれのペースで行動に移し、

「こんな変化がありました」

と報告してくださること。

その変化を一緒に喜べること。

それは決して当たり前ではないのだと気づきました。

私は本当に、素敵な方々に恵まれているんだなぁ。

ありがたいなぁ。

そして私自身も、いろいろな悲しみを経験しながら、ちゃんとここまで来た。

私もなかなか大したものだ。

そんなふうに、たまには自分のことも褒めてあげようと思いました。

悲しみの中では、

誰かの言葉を受け取れない日があっても大丈夫です。

今はまだ心に入らない言葉も、

いつか必要な時に、ふっと思い出すことがあります。

焦らなくていい。

あなたには、あなたのタイミングがあります。

そして大切な人を想う気持ちを抱えながらも、

あなた自身の人生に届いている幸せを、どうか遠慮せず受け取ってください。

「私は受け取っていい」

そう心の中で小さく言ってみるところからでも。

あなたの心に少しずつ余白が戻り、

穏やかな時間が増えていきますように。

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