魂の乗り物を大切に──手の温もりが教えてくれる癒しの知恵

痛みに支配されないためにできること

人の手って、不思議な力があると思いませんか?

ただそっと触れてもらっただけなのに、心までほぐれてしまう。

そんな経験、きっと一度はあるのではないでしょうか。

昔、私がタイ古式マッサージを学んでいた頃のお話です。

授業では、生徒同士がペアになって施術の練習をする時間がありました。

ある日、ペアになった方が私の肩にそっと掌を置いた瞬間、

「あったか〜い!気持ちいい〜!」

まだマッサージも始まっていないのに、じわ〜っと温もりが広がって、身体の力が抜けていくのです。

あまりにも心地よくて、

「私もこんな手が欲しいなぁ〜♡」

なんて本気で思っていました(笑)。

実は、私の息子もマッサージがとても上手なんです。

昔から私が「肩が凝った〜!」と訴えると、肩を揉んでくれたり、足裏をマッサージしてくれたり。

親だから甘い評価をしているわけではありませんよ(笑)。

本当に気持ちがいいんです!

いろいろな方の施術を受けてきた私ですが、心地よいマッサージをしてくださる方の「手」には、ある共通点があるように感じています。

掌が大きくて、ふっくらと厚みがあること。

包み込まれるような安心感があって、自然と身体を委ねたくなるんです。

そして指の関節が柔らかく、指の腹を上手に使って、力の強弱を心地よいリズムで変えていく。

さらに手が温かいと、まるで湯たんぽを当ててもらっているような幸せな気分に。

そんなスペシャルな手を持つ方に出会えたら、本当にラッキーですよね!

でも、ここでお伝えしたいのは、

特別な手を持っていなくても、私たちは誰でも自分自身を癒すための「手」を持っているということです。

例えば、今日はちょっと嫌なことがあったなぁ……。

そんな日は、胃のあたりにそっと掌を置いてみてください。

そして、

「今日もありがとう」

「よく頑張ったね」

と、自分の身体に声をかけながら、ゆっくり撫でてあげるのです。

しばらくすると、掌がじんわり温かくなってきませんか?

呼吸も少しずつゆっくりになって、張り詰めていた気持ちが緩んでいく。

私は、こうした自分をいたわる時間も、身近なセルフヒーリングだと思っています。

そういえば、子どもの頃。

お腹が痛くなった時、お母さんに

「痛いの痛いの、飛んでいけ〜!」

と、お腹をさすってもらった記憶はありませんか?

不思議ですよね。

さっきまで痛くて泣いていたのに、お母さんの温かい手に触れているうちに、なんだか安心して、痛みまで和らいでいくような気がしたものです。

私も幼い頃のそんな温かな記憶を思い出すと、今でも母への感謝の気持ちでいっぱいになります。

あの頃は何も考えず、ただ安心して身を委ねていました。

今思えば、あれこそ愛情が伝わる瞬間だったのでしょうね。

スピリチュアルでは、私たちの身体も心も、それぞれ固有のエネルギーや波動を持っていると考えます。

そして、人の優しさや温もりに触れた時、気持ちがふっと軽くなることがあります。

難しい理屈ではなく、誰かに優しくしてもらって心がほっこりする。

その感覚こそ、私が大切にしている「波動が整う」ということの身近な一例なのです。

東洋医学には「経絡」という気の通り道の考え方があります。

掌にもさまざまなツボがあり、昔から手を使ったケアが大切にされてきました。

また、優しく触れることによる安心感やリラックスは、心身の緊張を和らげる助けにもなります。

特別な道具がなくても、自分の掌ひとつでできることがある。

そう考えると、私たちの身体って本当に素晴らしいですよね。

そして、もうひとつ大切にしていただきたいことがあります。

それは、不調や痛みに心まで支配されないこと。

身体のどこかが痛い時、どうしてもそこばかり気になってしまいますよね。

「まだ痛い」

「いつ治るんだろう」

「明日も痛かったらどうしよう……」

考えれば考えるほど、不安になってしまう。

実際、痛みと不安や緊張は互いに影響し合うことがあります。

もちろん、痛みは身体からの大切なサインですから、無視してはいけません。

必要な時には医療機関で診てもらうことも大切です。

でも、身体をいたわりながら、少しだけ意識を別のところに向けてあげることも、自分を楽にする方法のひとつ。

好きな音楽を聴いたり、ゆっくり深呼吸をしたり。

温かいお風呂に入って、凝り固まった筋肉を緩めたり。

大好きな人との楽しい時間を思い出すのもいいですね。

私は、こんなふうに自分の気持ちを切り替えられる方法を、いくつか持っておくことが大切だと思っています。

なぜなら、人生はいつも絶好調とは限らないからです。

嬉しいことが続く時もあれば、何をやってもうまくいかない時もある。

心も身体も疲れ切って、エネルギーがダダ下がり……。

そんな時だってあります。

でも、そこで無理やり元気になろうとしなくてもいいんです。

私はよく、**身体は「魂の乗り物」**だとお伝えしています。

どんなに素晴らしい車でも、走り続けていたらガソリンがなくなりますし、時には点検や修理も必要ですよね。

私たちの身体も同じです。

魂がこの人生でさまざまな体験をするために、一生懸命働いてくれている大切な存在。

それなのに、私たちはつい身体のことを後回しにしてしまいます。

仕事が忙しいから。

家族のことがあるから。

自分が頑張らなければいけないから。

そうして知らず知らずのうちに、心にも身体にも負担をかけてしまうのです。

波動という視点から見ても、無理を重ねて心身が緊張している時と、安心して穏やかに過ごしている時では、自分自身の感じ方も、周囲との関わり方も変わってきます。

だからこそ、今の自分がどんな状態なのかに気づいてあげること。

そして、自分を心地よい状態へ戻してあげること。

その小さな積み重ねが、これからの毎日を少しずつ変えていくのだと思います。

誰かに癒してもらうのも素敵なこと。

でも、自分で自分を癒す方法を知っていると、もっと安心して人生を歩んでいけるのではないでしょうか。

疲れたら休む。

悲しい時は泣く。

頑張った日は、自分を褒める。

そして時には、自分の身体にそっと手を当てて、

「いつもありがとう」

と伝えてみてください。

私たちは、人には優しい言葉をかけられるのに、自分自身には案外厳しかったりしますからね。

身体は、あなたが生まれた時からずっと一緒に人生を歩んでくれている、かけがえのないパートナーです。

どうか、その身体から届く小さなメッセージを見逃さないでください。

 

🌿 導きのことば

頑張り続けることだけが、人生を前に進める方法ではありません。

時には立ち止まり、自分を優しくいたわることも大切な一歩。

今日くらいは、あなた自身に「もう十分頑張っているよ」と伝えてあげてくださいね。