家庭という一番身近な場所から、人生のエネルギーは変わっていく
「今まで、家族のことを見ているようで、全然見ていなかったんですね」
あるクライアントさんが、そんなことをお話ししてくださいました。
以前は仕事を優先し、家族との時間を後回しにしていたそうです。
子育ては奥様に任せっきり。
お子さんと父親として向き合うことからも、どこか逃げていたと振り返ります。
そんなクライアントさんに、私は以前、
「家族や家のエネルギーは、自分自身の大切な基盤ですよ」
とお伝えしたことがありました。
そこから少しずつ、家族との関わり方を変えていかれました。
奥様の言葉を、まず受け止めてみる
最初は、できるだけ奥様と会話をすることから。
ところが、それまで溜まっていたものがあったのでしょう。
最初の頃は、奥様から不満をたくさん言われたそうです。
それでも逃げずに、言い返すのでもなく、まずはしっかり受け止める。
それを続けているうちに、少しずつ奥様の表情や言葉が変わっていきました。
「昔は〇〇だったけど、まぁ〜良いんじゃない!」
そんなふうに笑いながら話してくれたり、今では奥様の方から相談してくれることも増えたそうです。
そして先日、
「結婚記念日に、妻へ感謝の手紙を書こうと思います!」
と、少し照れながら嬉しそうにご報告してくださいました。
私はその言葉を聞いて、とても温かい気持ちになりました。
子どもの「今」を見るようになった
お子さんの部活動の試合にも、応援に行くようになりました。
そこでは、お子さんが頑張っている姿を実際に見ることができ、ほかの親御さんとのつながりも生まれました。
何より、
「子どもが成長していく姿をリアルに見られることが幸せです」
と感じるようになったそうです。
同じ家族は、ずっとそこにいた。
けれど、自分の意識や着眼点が変わることで、今まで見えていなかったものが見えるようになっていくのですね。
家庭が変わると、外での人間関係にも変化が
興味深かったのは、その後です。
家族との関係が少しずつ穏やかになってくると、仕事での人間関係にも変化が現れ、以前より良い関係を築けるようになってきたそうです。
そして、ご自身の人生そのものも楽しめるようになってきました。
以前、私がお伝えした
「見え方、着眼点が変わってきますよ」
という言葉の意味が、今になって分かったと話してくださいました。
「今まで、見ているようで本当に見ていなかったんですね」と。
家族は、一番近くにいるからこそ、その存在や優しさが当たり前になってしまうことがあります。
でも、自分から少しだけ目を向けてみる。
話を聞く。
一緒に過ごす。
成長を見守る。
「ありがとう」を伝える。
そんな小さな行動から、家の中を流れるエネルギーは少しずつ変わっていくのだと思います。
そしてそれは、家族だけにとどまらず、仕事や人間関係、自分自身の生き方にもつながっていくことがあります。
幸せになるために、何か特別なものを遠くへ探しに行かなくてもいいのかもしれません。
今まで当たり前すぎて見えていなかったものに、もう一度目を向けてみる。
そこには、自分が思っていた以上にたくさんの愛があるのかもしれません。